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子どもの世界

2008年1月6日(日)晴
 午前1時から、NHKラジオ深夜便・アーカイブス「三つの歌」(昭和37年正月)を聴く。出場者は、宮城県仙台市から16人の大家族、東京根岸の自転車業者(二代目親)、神奈川県相模原市の理容業など多彩であった。司会は宮田輝、出題曲は「潮来笠」「一月一日」「富士山」「雪の降る町を」「たき火」「雪」「さんさ時雨」「大漁唄い込み」など、歌謡曲、童謡、唱歌、民謡と多種多様であったが、出場者の家族全員が「声を一つに合わせて」歌う様子が往時をしのばせる。今から46年前の番組だが、隔世の感があった。司会者と出場した子どもとの問答、「好きなおやつは何ですか」「お汁粉です」、「大きくなったら何になりたいですか」「父と同じ床屋さんです」も、印象に残った。まだその当時は、「家族の絆」がしっかりと結ばれていたような気がする。現在はどうか。
 午後2時、ブリスイン松戸訪問(知人年頭挨拶)。午後4時半、柏市中央図書館で「死ぬという大切な仕事」(三浦光世・光文社)、「日本の名随筆・裁判」(佐木隆三編・作品社)を借り出す。
 午後8時からNHK大河ドラマ「篤姫・天命の子}(第1回)、9時15分からNHKスペシャル「激流中国・小皇帝の涙」、10時からETV特集「チャプリンの秘書は日本人だった」を視る。「篤姫」の幼少時代を演じた子役は、自由奔放・闊達な役柄をのびのびと演じて好感が持てた。「激流中国」は、「超競争社会でリストラされた親が一人っ子にかける夢と重圧▽爆発寸前の母娘」(東京新聞・番組紹介)をドキュメントしていたが、「社会主義国・中国」の「上流社会」がどのようなものか、その現実を垣間見ることができたような気がする。「学校教育」の現状も日本と「五十歩百歩」、大人たちの責任は重い。「ETV特集」、チャプリンの秘書だった日本人・高野虎市の生涯を辿っていたが、特に63歳からの「第二の人生」が興味深かった。日本人移民(在米人)の「市民権回復運動」に従事、その時が「一番輝いていた」という。うらやましい限りである。
 久しぶりに教育番組を視たので、昔、綴った「子どもの世界」という雑文を思い出した。

 子どもに向かって、「まだこんなこともわからなかったの?」と言うことはありませんか? それが子どもを責めているのでなければよいのですが、子どもにしてみれば決して「いい気分」にはなれないものです。「だってまだ習ってないん。」「そんなはずないでしょ、忘れてしまったのよ。」 こんなやりとりになってしまうと、事態は最悪です。   私たちは、もう一度自分のわかっていることを見つめなおしてみる必要があるようです。自分は本当にわかっているのか、それは、いつ、どのようにしてわかったのか、誰に、どんな方法で教えてもらったのか、それはどの程度のむずかしさなのか、等など。たとえば、分数の2分の2はどうして1になるのか、2分の2イコ-ル1であることを知っていることと、それが正しいことを証明できることとは違います。2分の2イコ-ル1になることを、わけもなしにおぼえさせることは、「教える」ことにはなりません。人の物を盗んではいけない、人の悪口を言ってはいけない、ということをおぼえさせたところで、その子が物を盗んだり、人の悪口を言ったりすることをやめるわけがありません。なぜいけないのか、がわかっていないからです。
 大切なことは、私たちが子どもに何かを教えようとするとき、そのことがわかるためには、そのまえにどんなことを知っていなければならないか、どんなことがわかっていなければならないかを考えることです。かけ算やひき算がわからないのに、わり算ができるはずはないのです。コトバを教えようとして「これ、ナ-ニ?」と問いかけてしまう人はたくさんいます。それは教えることではなく、テストをしているに過ぎません。子どもが答えられないと、「まだこんなこともわからなかったの!」と溜息をついてしまうことになります。
 いうまでもなく、子どもも私たちも同じ世界に住んでいます。しかし、だからといって、子どもは私たちと全く同じようにその世界を見聞きしているわけではないのです。子どもたちは、私たちと同じようには「物が見えない」のです。私たちと同じようには「音やコトバが聞こえない」のです。ましてハンデキャップのある子どもたちは、私たちにとっては思いもよらない世界に住んでいるかもしれないのです。子どもの頃遊んだ公園や路地に行ってみて、意外に狭く感じたことはありませんか。子どもの頃は今より視点が低かったのです。だから大人になって見ると、昔のようには見えなくなってしまうのです。
 子どもには子どもの世界があります。それがどんな世界であるかを、他ならぬ子ども自身から教えてもらうことから、私たちの仕事ははじまります。落ち着きがない、乱暴である、人の気持ちかわからない、あることにこだわる、融通がきかない、物事を最後まで考えようとしない、だらしがない、いくじがない、すぐにカッとなる、無口である、困ったクセがある等などというような子どもの姿は、すべて私たちが私たちの世界の枠の中で見た虚像に過ぎないのです。その子が今、何を見ているのか、何を聞いているのか、どんなことを考え、どのように感じているのか、を私たちは息をひそめて学びとらなければならないのです。子どもの住んでいる世界が手にとるようにわかったとき、はじめて私たちは「物事を教える」ことができるようになるのではないでしょうか。(1988.3.20)
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