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序・冬蜂の死にどころなく歩きけり(村上鬼城)

 村上鬼城の句に「冬蜂の死にどころなく歩きけり」という作物がある。坪内稔典の解説によれば「『冬蜂』は冬も生き残っている蜂。今は敗残の老武士のように歩いているその蜂は、ついしばらく前まで勇ましく飛んでいただけに、ひときわ哀れである。作者は老残の身の上をこの蜂に託したのだが、蜂の生態の一コマとして読んでもよい」(「くもん式の俳句カード・冬・解説書」・くもん出版)とある。
 私自身、とうに還暦を過ぎ、この冬蜂の心境が、痛いほどわかるようになった。日本人の平均寿命が80歳を超した現今、六十男などは「ハナタレ小僧」にすぎないという評価は納得できる。とはいえ、古来からいわれている「人生五十年」説の方が、私には実感できるのである。平均寿命が延びたのは、日本人の生命力(エネルギー)が増幅したためではなく、「戦争で死ぬことがなかったこと」「医学の進歩により新生児・高齢者に対する延命治療が効果をあげていること」などに因るものと思われる。戦後60余年の間に、日本社会は見違えるほど「裕福」になった。しかし、それは「弱肉強食」という競争原理に基づいた結果であり、他国の弱者を踏まえた、「砂上の楼閣」にすぎないのではないだろうか。雨後の竹の子のように「老人介護施設」が乱立している。その利用者たちは、はたして自分の「延命」を寿いでいるのだろうか。他人のことはともかく、私は私の「死にどころ」を求めて歩き続けなければならない。以下は、その日常を誌したものである。

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心耳の譜―俳人村上鬼城の作品と生涯 (1978年)心耳の譜―俳人村上鬼城の作品と生涯 (1978年)
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